太賀「恋仲」に出演。二世俳優の見る人を惹きつける演技力

夏から始まる新ドラマ。

月9「恋仲」のキャストに「太賀」の名前を見つけ、数年前に「あぁ、この人すごい」と思っていたあの俳優だと思い出した。

父は俳優・中野英雄

俳優の中野英雄を父に持つ太賀。

中野は「アウトレイジ」などにも出演して近年も活躍しているようだ。

しかし、私は彼が俳優の息子だとは知らなかった。

そんなことは関係なく、純粋に彼の演技に惹かれたのである。

おそらくそういう人が多いと思う。

事務所は母が経営する中野の個人事務所で、兄も同じ事務所で俳優をしているらしく、まさに俳優一家と言えるだろう。

一度見ると忘れられない雰囲気を持つ、実力派俳優

私が彼の名前が気になりインターネットで調べたのは何年前だろう。

ドラマ「コード・ブルー」のシーズン2の方だったと思う。

医療ドラマのコード・ブルーは、研修医たちの大きなエピソードの中に、それぞれの患者にスポットを当てた一話完結のエピソードが続くスタイル。

太賀は第6話のみの出演だった。

肝臓がんで緊急入院した女性の息子役で、母と二人暮らしの受験生。

医大を目指す頭のいい息子が母の自慢で、息子はスナックを営む母を「あの人バカだから」と病気の心配をする様子も見せず冷やかに接する。

男に騙されては荒れて酒に逃げる母親を諦めたような口調で語った。

この時の太賀は感情を抑えたドライな演技だ。

太賀

余計な心配させたくないからと母は病名を伏せていたが、余命もわずかなため医者から直接息子に肝臓がんであることが告げられる。

すると息子の口からは「知ってますよ」という言葉。

「ずっと近くで見てるんですよ。ただの胃潰瘍じゃないことくらい、わかりますよ」

「でも本人が隠そうとしてるんでしょ。だったら信じてるフリ、してやったほうがいいでしょ」

いつも男と出かけるのを友達と嘘をついていた母を見ていた息子。

嘘つくならもっと上手くつけばいいのにといつも思っていたという。

「ほんっとバカだから……」

太賀5

ここではじめて、感情が見えてくる。

息子が母を、口で言うのとは裏腹に憎からず想っていることがこの表情ですべてわかってしまった。

「バカだから」

一度同じセリフが冒頭で出てくるが、その温度は明らかに違う。

身内に対しての、愛情のようなものが表現されているのだ。

ここで一気に太賀の演技に引き込まれてしまった。

 

場面は変わって病室のシーンでは、自分の口から伝えるべきだと言われていた母親。

最後まで言うか迷っていたようだが、結局「ちょっと悪化したみたい……胃潰瘍。でも大したことないって」と、また嘘をついてしまう。

心配ないから試験を受けに行けというのだ。

太賀4

重病なのは明らか。すでに病名も余命も知っている。

それでもまだ嘘をつく母をだ黙ったまま見つめる息子。

ここで視線をあげるのだが、その顔がなにかを決意したような表情で忘れられない。

太賀2

「わかった。行ってくる」と、結局最後まで嘘を信じているふりをする。

「合格発表は1カ月後だ。また、自慢できるな」

入学式にも呼んでやる。6年後には医者になる。そしたら店の近くに開業する。

そしたら、一生、自慢だ。ずっと自慢させてやる、と静かに語る場面。

「だから、生きてろよ」

「たまには守れよ、約束。守ってくれよ」

太賀3

「母さん」と声を震わせる。

いままでは「あの人」と呼んでいたが最後に母を呼ぶこの一言に、息子の気持ちがすべてこもっているようで、泣かずにはいられないシーンだ。

決して涙は流さないが、揺れる瞳と声に持っていかれた。

声を荒げることも、大げさに泣いて見せるシーンもない役だったが、それでも感情が伝わる演技ができる素晴らしい俳優だと思う。

月9で今後注目されるか?

彼はいい意味で「普通」の容姿をしている。

とびきりイケメンでもなければ、かっこ悪いわけでもない。

特徴という特徴がないのが「その辺に実際にいそう」な雰囲気を出している。

しかし視聴者はだからこそ作品に入り込めるし、リアリティが生まれるのだろう。

いままでこれと言った代表作は浮かばない。

だから残念なことに、この夏のドラマ「恋仲」のキャストで見つけるまで私は彼のことを忘れていたのだ。

もちろん数多くの映画やドラマに出演して活躍しているのだが、今まで大きく注目を集めることがなかった。

もっといろんな作品で彼の演技を見てみたいと思う。

主役になる必要はないが、これをきっかけに、もっと太賀を目にする機会が増えればいい。

 

 

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